|
笙の手移りはヤングのうちに!
雅楽の講習会に、笙の講師として行くことがありますが、いつも思うことは、手移りのあいまいな人が、いかに多いかということです。 笙という楽器は指穴を押さえ、息を出し入れすれば鳴る楽器です。そして指を間違えても、他の楽器のように大きく目立ちません。ましてや「送り指」(笙の手移りの一技法)なぞ、しなくてもほとんど分かりません。 そういうこともあるからでしょうか、中途半端に手移りを習うものですから、それが一生の癖となってしまっているのです。年をとるにつれ、どうにも直しようがなくなるのです。
◆
私は、高校時代は天理高校の雅楽班で篳篥を習っていたのですが、先輩がこう言われたのを覚えています。 「笙3年、龍笛8年、篳篥一生」 これは笙が一番簡単で(???)、篳篥を極めるには一生かかるということでした。 時がたち、私は天理大学の雅楽部で笙を習い、在部中、また卒業後、いろいろな人に笙をお教えすることになりました。自分自身は、学生のころ、毎日先輩から時間をかけて教わったので、いつの間にやら手移りは指が覚えてしまったという感じでした。しかし、今度は教える立場になり、教わっている人を見るにつけ、あの手移りを習得することは大変なことなのだということが分かりました。 天理教関係の雅楽講習会(月に1、2度 一回2時間程度の練習)によく行きましたが、篳篥、龍笛は次々と曲が進むのですが、笙のほうは「越殿楽(えてんらく)」から一向に前に進めないのでした。月1、2度程度の練習では、次の練習ではほとんど忘れてしまって、一進一退を繰り返すばかりでした。笙は、覚え始めが一番ややこしいですね。 ◆
そこで、笙を習うときは最初、手移りは集中して覚えること(月に1、2度2時間程度の練習ではだめですね)が大切だと思いました(それもヤングのうちに)。最初にあいまいな手移りを覚えると、一生笙吹きをやっていても、「笙がない」演奏しかできない、なんてことになりかねませんから。
----------------------------------------------------------- (いかがでしたか。ロバさんのホームページは笙の情報満載です。興味のある方は下のバナ−をクリック!)

|