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篳篥吹きならリードを作ろう!
6月1、2日と開催した「第4回篳篥リード作製講習会」も、おかげさまで無事終了しました。その感想と、篳篥の楽器としての完成度・リードの完成度について、近ごろ考えていることを書いてみました。 【講習会の感想】
今回は、受講二回目の人も幾人かおられました。それが参加者全体への刺激となって、作業の工程をスムーズに進めることができました。前回までの様子では、初日はヒシギの工程を終えるので精いっぱいでしたが、今回は和紙ののり付け後、少し時間をおいてヒシギの工程まで進みました。その分、削りの時間が増え、葦(よし)の削りがしっかりできました。 二日目は、材料取りから始める人、ヒシギの工程後の削りをする人、帽子を作る人、責めを作る人など、さまざまでした。削りが一応終われば、責め作り・帽子作りをしていただきました。 反省点としては、今後、受講される方に切り出しナイフを必ず研いできてもらうよう徹底することです。切り出しナイフは、購入した状態では刃が研がれていない場合があるのです。ですから、刃の状態を確認して研いでくることが重要です。せっかく参加していただいても、切れないナイフでは作業ができませんし、その時に研いでいては、肝心の作業をする時間がなくなってしまいます。 【篳篥について】
前回にも述べましたが、篳篥は完成度が非常に低い楽器です。そのうえリードが付くことにより、さらに音が不安定になります。内径の寸法も楽器によってまちまちで、それが個々の独特の音色を生む一方、演奏をむずかしくしています。具体的には、どのような点に問題があり注意しなければならないのか、以下に並べてみました。
1、図持ちの問題 図持ち(リードを差し込むところ)の内径が楽器によって異なることです。楽器は歴史的にたくさんの楽器師により作製されてきました。作者によって、図持ちの形状もいろいろあるというのが現状です。特に新しい篳篥は、大きな音を出そうと太めに作製したり、演奏者の好みに作り上げられていることもあります。
2、竹の問題 自然の竹を使う訳ですから、当然いろいろな形の図持ちができあがります。 竹の質も音色に影響します。昔から、篳篥は煤竹(すすだけ)でつくられてきました。しかし、煤竹は近年、希少価値になりつつあります。最近は人工的に煤をかけるのですが、しっかりとかけることはむずかしいようです。 竹の肉の厚さ・薄さ、堅さ・柔らかさなどによっても、音色は異なります。 また、管内の下地漆・仕上げ漆の塗りの状況によっても、楽器としての音の抜けが異なります。
3、リードの問題 1と2で述べたような訳で、使用するリードの外径は、楽器により少しづつ異なるのです。 通常、リードの外径(和紙を巻く前の下方の太さ)は10〜10.5ミリが適当なところです。しかし、一例を挙げますと、よく使われる樹脂製の古い楽器の場合は若干太く、11〜11.5ミリとなります。この点、新しい型のものは改良されています。 それほど外径に神経質にならなくても和紙の巻き具合を調節すればいいのでは、という意見の方もおられるでしょう。実際、和紙の巻き具合で微調整をするわけですが、音の抜けと音程の具合を考えると、やはり楽器に合ったリードを選んだうえで調節しないと限界があります。具体的には、差し込んだリードの先が、図持ち部分の巻きの下から三筋目あたり、一番上の指穴から4ミリ〜6ミリ上ぐらの位 置に来るぐらいが一番理想的です。それより下では、指穴にリードが出ますし、上ではリードと篳篥との差が大きく息の抜けが悪くなります。 以上の問題を解決する方法は、 1、自分でリードを作る 2、市販のものを調節する 3、師匠か指導者にリードを調節してもらう というくらいです。 結局は、篳篥吹きはリードが作れなければ、満足した演奏はできません。 西洋音楽のオーボエにしても奏者は自分で作製します。リード作りは、篳篥吹きとしては当然なことなのです。 (ご意見・ご感想はきっさんまで)
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